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撮影/稲葉九

 “完全なる飼育”のシリーズ最新作『完全なる飼育〜赤い殺意』(若松孝二監督)が9月18日より新宿武蔵野館で上映され話題を呼んでいる。第1作目『完全なる飼育』から数えて今回で第6作目となる今作は封切り前から大きな話題となっている。
 監督はエロス・バイオレンスの作品で有名で“ピンクの巨匠”の異名を持つ若松孝二さん。大病を克服して7年ぶりにメガホンを振るった。


 公開初日(9月18日)の舞台挨拶には若松孝二監督をはじめ、出演の伊東美華さん、佐野史郎さん、大沢樹生さんが登場した。

□若松監督
「僕は7年ぶり、ホントは5年ぶりに劇場にかかる映画を今回、皆さんの協力で撮りました。なんとか時間とお金は損しない映画になってると思いますんでごゆっくり観て下さい」
□映画デビューで初主演で、かなりハードな役をこなした伊東美華さん
「私にとって初めての映画でホントにわけもわからず、不安もいっぱいあったんですけど監督やスタッフの皆さん、そして共演者の皆さんに支えられて最後までやり遂げることが出来ました。感謝の気持ちでいっぱいです。今日ここに立ててることをうれしく思います。無我夢中でやりましたのでぜひ楽しんでいって下さい」
□大沢樹生さん
「この作品、皆様にですねダンボールに穴を開けたものをお配りして観て頂きたいくらい執着できる映画だと思います。ぜひこれから楽しんでいって下さい。それからサブタイトルの“赤い殺意”というのは出演者、スタッフが若松監督にあてての気持ちでございます(笑)」
□今回、怪演といいますか、ハマリ役といいますか、素晴らしい演技を見せてくださった佐野史郎さん
「もう、こういう役をやるのが久し振りで、まずそれがうれしかったのが大きかったですね。でもホントのことを言うと僕も50歳手前ですし、もう引き出しがないんじゃないかと思ってたんですよね。この手のことをやるのに昔ずいぶんやったんで。監督に引き出して頂きまして(笑)。若松監督とは私が劇団の研究生の頃からのお付き合いでございまして若松組では5本目の作品となります。このような大役を頂いたのはひょっとして初めてで。“赤い殺意”って撮影が終わって大沢君と飲みました。確かに“監督、殺してやる”と言いました(笑)まっ、そのぐらい追い詰められて演じました。伊東さんももちろんのことホントに大変だった思います。色々とゴメンナサイね、ホントにね。ホントは優しい・・・」
□伊東さんは本気で怖がってたようですが?
伊東:「もう、ホントに怖かったです」
佐野:「いや、もうそんな…人間です(笑)ホントに見応えのある作品ですので、僕の代表作の1つとなりました。最後までゆっくりご覧下さい」

□佐野さんからご覧になって、伊東美華さんはどうですか?
佐野:「最初は確か衣装合わせの時にお会いして、“よく(仕事を)受けたね”って。そんな悌毛シーンとかやらないでしょう?」
伊東:「(笑)やりました」
佐野:「やりました。監督がとにかく彼女でやると最初から決めてたとおっしゃっていたのが全てだと思うんですが、監督の指示に1つ1つていねいにお応えになっていて、彼女のその素直なところがどんどんどんどん引き出されていったような気がします。そばにいてもそんな感じがしました。とても素直な方です」
伊東:「ありがとうございます(笑)」

□大沢さんは監督が選んだ女優さんだと聞いて随分と励まされたということなんですが、大沢さんから見た伊東さんはいかがですか?
大沢:「心意気を買いましたね(笑)クランクインしてから伊東さんは5日間くらい出番がなくて、でもずっと初日から現場にいらして一生懸命慣れよう、慣れようと、僕も一生懸命励ましたんですけどあんまり意味なかったですね。今日久し振りにお会いしたんですけど(メイクで)こんなに変わるものなんだって(笑)すっぴんの伊東さんしか現場で見たことなかったんで誰だろう?と(笑)」

□伊東さん、今スクリーンの中の自分を振り返ってみるとどうですか?
伊東:「すごい顔をしてるなぁと思いますね(笑)自分でも」

□同性の方に観ていただくのはどんな気持ちですか?
伊東:「この作品は男性に限らず女性の方もホントに観てて納得したり、逆に女性が喜ぶような作品なんじゃないかなって思います」
佐野:「そうかな(笑)?」
伊東:「いや、最後の、ラストシーンはそうです。だからぜひ最後まで楽しんで下さい」

□監督が今回この中で描きたかったのはどんなことでしょうか?
若松:「プロデューサーにぜひ(脚)本を読んでくれって言われたんですけど。どうしても僕が撮るような作品じゃないんで最初は“ちょっと無理なんじゃないか”って“それでもどうしてもやってくれ”って言うんで、脚本家の人に“脚本を全部直してもいい”っていう条件を取って下さいと、それだったらやりますということで、僕が今まで40何年間か仕事をしてきてですね、これ1本で“なんだ、若松、今までやってきたのは偽物か”って言われるのが嫌なんで、やっぱり自分なりの映画が撮りたかったんでプロデューサーに無理を言って。彼女はオーディションで20人くらい見たんですが2人残りまして、次の日にうちの事務所に来て“どうしてもこれやりたい”と言いまして。“目の前で裸になってみろ”って言ったらポンとなってくれたんですよね。その毛も全部剃るぞって言ったら“結構です”って言うんでああもうこれで決まり。助監督が“監督決めましょうよ、彼女で”って“芝居がもしかしたら非かもしれないけど、これだけの根性があればできるんじゃねえか”と思い、それじゃ彼女に決めようって。恐らく今までモデルとかやってたんだろうと思うけど、大体モデルやるやつってアホが多いから(笑)まああの2人がね、男性2人がすごいんですわ。それが彼女を引き出してくれた原因じゃないでしょうかね」

□監督は美華さんに“俺にホレろ”と言ったそうですが?
若松:「撮影中だけは俺にホレてくれと。撮影終わったら嫌ってくれてもいいけど、撮影中は俺にホレてくれないと面白い映画が出来ないからと。せいぜい10日くらいですからね。ホレたかホレないかわからないですけど(笑)一生懸命やってくれたんで、すごく助かったと思います」
□美華さんは惚れました?
伊東:「いま思えば惚れてたんじゃないかなと思います(はにかむ)」








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